韓国と北朝鮮の境界、DMZ(非武装地帯)とは!?観光ができるって本当?

こんにちは~!
お隣の国、韓国と言えば切っても切り離せない問題が北朝鮮ですよね。
緊迫した状態が続いてきた南北関係ですが、2018年には北朝鮮のトップと韓国のトップが二つの国の境界線上で握手を交わしたりと世界的にも動向は注目されていますよね。
この南北の境界線のある場所を板門店(はんもんてん)と言います。
南北の境界線というと軍隊の方しか入れないイメージがありますが、実は板門店には一般の人でも行くことができるんですよ。
今回は非武装地帯や板門店など北朝鮮と韓国の境界線について注目してみます。

DMZとは?

DMZとはDeMilitarized Zoneのことで非武装地帯を意味します。
1950年に勃発した朝鮮戦争は1953年に休戦協定を結んで以来60年以上がたちましたが、今なお休戦状態です。
もともと一つの国だったので韓国と北朝鮮の間には国境はありません。
両国を分け隔てているのが、停戦協定により設けられた北緯38度線付近にある軍事境界線なんです。
軍事境界線は総延長240kmに及び、東の日本海(東海)から西の黄海(西海)まで朝鮮半島を南北に分断されており、軍事境界線を中心に幅2kmの地帯がDMZ(非武装地帯)となっています。
武力衝突を防ぐためDMZ内では武装はもちろん軍隊の駐屯や武器の配置、軍事施設の設置が禁止されており、一般人は入ることが出来ません。
人が入れないということもあり自然がそのまま残され、渡り鳥や野鳥の楽園ともいわれています。

板門店(パンムンジョム)


板門店は、大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国の間に位置する停戦のための軍事境界線上にある村の名前です。
ソウルの西北62㎞、北緯の平壌から南に215㎞離れた位置しており、軍事停戦委員会の本会議場が所在する地域で、2018年に南北首脳会談が行われた他、アメリカのトランプ大統領も訪れました。
韓国軍やアメリカ軍を中心とする国連軍と北朝鮮軍が共同で警備を行なう800m四方の「共同警備区域(JSA)」でありますが、政府認定のツアーでのみ一般人でも訪れることが可能なんです。
幅20cmほどの軍事境界線を境に、両軍の警備兵が対峙する光景を目にすることができ、国内外からツアー客が多く訪れます。

統一大橋

統一大橋(トンイルテギョ)はツアーでソウルから板門店へと向かう途中に通過する、民間人統制線(民間人統制区域と一般区域の境界線)です。
現代(ヒョンデ)グループ創業者、鄭周永(チョン・ジュヨン)が1998年に牛500頭を連れてこの橋を渡り、北朝鮮を訪問したことでも有名です。
通過時には検問があり、身分証の確認があります。

キャンプ・ボニファス

「キャンプ・ボニファス」は国連軍政令部支援隊の駐屯基地です。
ツアーバスに担当軍人が乗り込み、ツアー客がバスに着席した状態で、服装検査とパスポートの確認が行われ、緊張感が走ります。
検査後、キャンプ・ボニファス内の「JSA安保見学館」前まで国連軍のバスに乗りかえて移動し、「JSA安保見学館」内ホールで訪問者宣言書のサインと板門店のスライド説明)が行われます。

軍事停戦委員会本会議場

「軍事停戦委員会本会議場」は、1953年の南北休戦協定後から軍事停戦委員会の会議が開かれてきた場所です。
UN旗が置かれたテーブルの下には軍事境界線が走っており、建物内にいる短い時間、写真撮影が許されますが、警備の軍人や椅子・テーブルに触れてはいけません。

「ポプラ事件」慰霊碑

1976年8月18日に連合軍兵士が北朝鮮兵士により殺害された「ポプラ事件」現場の慰霊碑です。

帰らざる橋


南北捕虜の送還が行なわれ、一度渡ると二度と帰ることができないという意味からつけられた「帰らざる橋」と名付けられました。

板門店周辺のDMZ見学スポット

第3トンネル

京畿道(キョンギド)・坡州(パジュ)市で発見された第3トンネルは、軍事境界線まで約200m地点まで近付くことができることから一番多くの観光客が訪れるトンネルです。
1978年、軍事境界線にある板門店(パンムンジョム)から約4km、ソウルからはわずか52kmしか離れていない地点で発見された第3トンネル。脱北者の証言により存在が明らかになり、爆破跡の向きなどから、北朝鮮が韓国側に攻め入るために掘ったものと推測されています。
個人での見学は禁止されていますが、ツアーに参加すれば、北朝鮮が望める都羅(トラ)展望台や、平壌(ピョンヤン)行き列車の始発駅として建設された駅・都羅山(トラサン)駅とともに、分断の歴史や緊張感を肌で感じられるスポットを回ることができます。

都羅山(トラサン)駅

ソウルから都羅山駅へとつながる線路は北朝鮮の方まで延びており、将来南北の鉄道が連結した際には、都羅山駅が北朝鮮に向かう始発駅となります。
駅構内には「南北出入境管理事務所」が設置されており、将来南北の人々が行き来する際に利用する出入境審査台や税関などの施設も整っています。
また、入場券(5,000ウォン)を購入すればプラットホームへの出入りも可能です。

都羅展望台

都羅展望台(トラチョンマンデ)は、DMZの韓国側の境界線である南方限界線上に立てられた展望台です。
迷彩模様が施された建物に大きく掲げられた「分断の終わり、統一の始まり」の文字には、南北統一への願いが込められています。
展望台からは肉眼で軍事境界線に張られた有刺鉄線が確認できるほか、天気の良い日には望遠鏡(有料)を通して、板門店や北朝鮮の開城(ケソン)の街並み、畑を耕す農夫の姿などを見ることができます。
写真撮影は厳しく制限されており、床に引かれた黄色いフォトラインの内側でのみ可能です。
軍人が見ているので、写真撮影のときはラインを越えないよう気をつけましょう。

ツアーではなく個人でも訪問可能なエリア

烏頭山統一展望台

「烏頭山(オドゥサン)統一展望台」は自由・平和・繁栄を伴った南北統一を実現させようという願いを込めて、漢江(ハンガン)と臨津江(イムジンガン)の合流地点に設立されました。
北朝鮮と直線距離で約460mしか離れていない場所にありますが一般人も訪問ができ、海外旅行者にも人気の高い観光スポットです。
展望台にある望遠鏡からは天気の良い日には北朝鮮の農民や、道行く人の姿が見られることもあるんだとか。

臨津閣国民観光地

「臨津閣(イムジンガッ)国民観光地」は坡州(パジュ)市の最北エリアにある平和公園です。
2005年の世界平和祝典をきっかけに、平和の大切さと統一の重要性を知らせるために造成され、約3万6000坪ととても広いです。
軍事境界線から南方約7km、民間人統制線より南の場所に位置しており、「自力で行くことができる北朝鮮にもっとも近い場所」となっています。
敷地内には、たくさんの記念碑や建造物、当時の激戦跡が残っています。望拝壇(マンベダン)では毎年名節に離散家族の人々による祭祀が行なわれ、平和の鐘閣では毎年大晦日に除夜の鐘つきイベントが行なわれます。
平和公園という名称ですが、公園は誰でも気軽に訪れることのできるのどかな雰囲気で家族連れやカップルの姿が多く見られます。

まとめ

韓国と北朝鮮の軍事境界線、非武装地帯についてご紹介しました。
今なお休戦状態にある韓国と北朝鮮。
緊迫した状況を身近で感じることができますよ。
韓国旅行の際は1度訪れてみると色々と感じることがありそうですね。

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